FTPLとは何か

FTPLとは、 国の財政の先行きを人々がどう見るかによって、物価水準が上下するという理論だ。

根底には、国は、資金調達が自国通貨建てであるならば、倒産しないことがある。

そうした国では、財政力が極端に低下しても、倒産の代わりにインフレが起こって実質的な債務負担が低下し、それで済んでしまう。つまり政府債務の時価を物価水準が調整している。

中央銀行が形式的な独立性にこだわることには意味がない。債務超過に陥った場合に、中央銀行自身だけで、それから回復しようとすることは難しく、かつもっとも危険である。

その場合だけ、物価水準は決定されず、どのような物価水準も自己実現的に均衡となりうる。中央銀行がインフレによるシニョレッジ(通貨発行益=通貨の原価と価格の差)で債務超過を解消しようとしているという予想が経済主体の間で自己実現すると、物価水準が「発散」(右肩上がりで上昇し続けること)してしまう可能性が出てくる。
 
ハイパーインフレーションにならない場合でも、必要以上に高いインフレーションが起きてしまい、望ましくない。

そもそも、名目金利のコントロールによって実質金利をコントロールし、その結果、実需に影響を与えるというルートが機能していない場合には、物価水準は金融政策によってコントロールできないから、その役割は財政に任せるべきだ。

正確に言えば、金融政策により物価に影響を与えることができる場合でも、それは常に財政的な効果によるものであるから、インフレにするためにゼロ金利制約の下でバランスシートを膨らませることは無理がある。
 
そもそも、財政的なバックアップがなくては、金融政策は実体経済には効果を持たないのである。

このように、中央銀行がバランスシートを膨らませることはもっとも危険であり、金利の上昇によってそれは行き詰まり、財政的なコントラクション、つまり、利払いの増加により、実需に対する財政支出は縮小することになるから、金利は上昇して景気は悪化する。

最も危険なのは、中央銀行が債務超過になり、それをまかなうためには、結局財源が必要で、そのためにはインフレが起こり、それにより金利が上昇し、さらに債務超過は大きくなり、インフレが必要以上に大きくなってしまうことである。
 
したがって、金融政策を考える上で、財政的効果を考慮に入れないことは誤りであり、金融政策と財政の相互依存を踏まえたうえで、財政的な(財政支出的な)効果を利用して、インフレをコントロールすることが重要である。

つまり、インフレは緩やかな内は有効だが、デフレは緩やかであっても、害毒であり、サッサと退治して脱却しなければならないのです。退治しなければいつまでも長引いてデフレスパイラルという最終段階へと進みます。他の先進諸国は全てデフレを退治して、緩やかなインフレになっています。

デフレは今や日本だけの現象であり、それは唯一つ、経済の政策担当者が皆、無能だからです。
 
このままでは、日本はいつまでたっても、デフレ不況から脱出出来ないでしょう。

それでは、また次回。