⑥事業効果における無駄と必要の境界線

事業効果における無駄と必要の境界線

公共投資の経済効果には2つあり、一つが景気回復に影響を与えるかどうかの「乗数効果」であり、もう一つが獲得した施設の満足度に関する「事業効果」です。国土強靭化は、インフラによって国民の生存確率を高め、生活や生産の向上に寄与することですから、「事業効果」のほうに該当します。乗数効果と事業効果はどちらも経済波及効果とも呼ばれます。また、事業効果は、投資額に対してどれほどの満足が得られたかの投資効率とも呼ばれますが、数値化が困難なことはもちろん、客観的な評価も困難なのです。 「無駄な公共投資」の「無駄」とは、利用する人の少ない箱物(公共的な性格の建築物)、通行量の少ない道路など、お金をかけた割には国民の納得が得られなかったものを言います。財政政策によるGDPの拡大という視点からは、つまり、乗数効果の計算からは、有益な公共投資であろうと、ムダな公...

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