国家に必要な三つの要素

・・・なんだろうか、この空しさは。

以前、西田ゼミナールにおいて伊藤貫さんが国家に必要な三つの要素を仰った。

一に経済力、二に軍事力、三に価値観 だそうだ。

もちろん国家を国家として存続してゆくには経済力、軍事力は必要だ。だが、国家を国家たらしめ国民を団結し、連帯する為には国民の価値観が一致していなくてはならない。

つまり、形而上の価値観である独立心、一貫性、自尊の精神を国民は共有していなければならない。

かって中野剛志さんは著書「国力とは何か」の中でこう仰った。

「ナショナリズムに訴える事で国民の資源を動員する。国民が団結、連帯して行動することによって生み出される力こそ、「国力」にほかならない。」

西田さんは、現在の朝鮮半島情勢などから考え、日本の安全保障の為には致し方なかった。という考えのようだ。

確かにアメリカと韓国は北朝鮮に対し、B52爆撃機を派遣し韓国上空を飛行させ、空母を含む戦略資産の展開を協議していると警告するほど緊迫した状況だ。

日本も韓国との協力関係を早く結べと、アメリカから圧力があるというのも頷ける。

ただ、だからと言って、やってもいない「慰安婦への軍の関与」などと言う、日本国内はいざ知らず、海外では日本軍がいたいけな少女を強制的に慰安婦にしたと思われるに違いない内容を発表し、英霊の名誉を穢し、将来にわたって世界中で日本人が軽蔑され、日本人が自尊心を失いかねない事に合意してしまった事の言い訳になどならない。

日本の安全保障云々と言うならば、「北朝鮮有事」の際は、日本は全力で韓国、アメリカを支援する。集団的自衛権の適用も検討する。とでも発表すればよかったのだ。

私は西田さんは同じ思いを共有されている方だと思っていた。

多くの政治家がいろいろな能書きを垂れながら、結局のところ安全保障についてはアメリカに丸投げで何の疑問も感じていない中、国家の安全保障とは中野剛志さんが仰られるところの「国力」を持って自国で担うモノであって、その思いなくしては、それは独立国とは呼べず、まさしく属国である。

西田さんもこの期に及んで、自国の「国力」を高め、「有事」に際し自分達で選択し行動すると言う「自主独立」の道を捨て、アメリカの力にすがったわけだ。

安倍政権は今回の日韓合意によって、国家に必要な三要素の内の一つである価値観、自尊の心を自ら踏みにじった。そのような者が「戦後レジームからの脱却」を唱える。まさしく悪い冗談だ。


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  • コテヤン@どうやら管理人

「国家に必要な三つの要素」のコメント一覧

  1. 1
    holyfirework 灯火  :

    同感です。
    「戦後レジームからの脱却」について、あまりにも無関心な人が多いようですが、戦後レジームとは、第二次世界大戦の戦勝国が築いた価値観のことで、具体的には、日本を含む敗戦国を『世界中の人々を大量虐殺して世界を不幸と混乱のるつぼに叩き落とした戦争犯罪国家』と規定することです。

    そのような価値観が世界的に共有されているからこそ、世界は中韓の日本叩きに寛容なわけで、アメリカにしても韓国にしても、日本には何の遠慮も手加減もなく圧力をかけまくり、強硬措置を繰り出しまくることができるわけです。

    敗戦国への価値を貶め、差別的な扱いは、国連憲章の53条と107条に規定されています。
    安倍総理が本当に戦後レジームの脱却を目指すのならば、まずは何をおいても、国連の改革と国連憲章の改正に取り組むべきでした。

    今回の慰安婦問題の合意によって、日本と日本人は、戦争中に支配地の女性を性奴隷として取り扱った鬼畜国家だということを自ら認め、新たな罪を背負い、戦後レジームの更なる強化をしてしまいました。

    先祖を不当に侮辱し、子孫たちに言われなき罪を背負わせた安倍総理の罪は、まさに万死に値するものと言えるでしょう。保守本流を自称する自民党と、保守の総本山を名乗る日本会議は、直ちに安倍総理を除名するべきだと思います。

  2. 2
    baiannmidareame やす  :

    >>灯火さん

    仰る通りです!!

    灯火さんのコメント、もう少し肉付けしてコラムにされた方がいいぐらいの完成度ですね(笑)

  3. 3
    コテヤン@どうやら管理人 コテヤン@どうやら管理人  :

    本記事を今日読みました。
    ナショナル(国)にナショナリズムという価値観の共有がなかったら、それは一体なんと呼べばいいのだろうか?なんて考えてしまいました。
    恐らく三橋貴明さんが「亡国」と表現しているものになるのではないだろうか?等々。

    そして日本の政治家には恐らくナショナリズムや国としての矜持、そういったものが決定的に欠けているのでしょうね。
    来週の月曜日の進撃さんのコラム書き終わりまして、同じ思いでココらへんにも私も言及してますです。
    (ここで書いちゃうとネタバレに…そ、それはいかん…w)

  4. 4
    やまねろん  :

    動画を観ましたが、苦し紛れに過ぎますねー。自己正当化の循環に陥っていますね、政府周辺は。
    もう既に、過ちを認められない段階まで来てしまっているので、今後も訳のわからない理屈を並べ立ててくれると思いますよ。もはや自己正当化に邁進するしか、この方々に道はないですもん。国民からすると、迷惑この上ないですが……。

    悪い所に目が行きがちな人や、自身を過小評価している人にとっては、自己正当化はとても良い作用をもたらす可能性が高いです。

    しかし、過大評価をする人や調子に乗りやすい人の場合、問題が生じた際に自己正当化を図ると、火種が大きくなって拗れに拗れるだけです。発生した問題に向き合うことはしませんし、原因や経過に目を向けようともしません。大概は責任転嫁して終了でしょうね。

  5. 5
    holyfirework 灯火  :

    >>やすさん

    早速、コラムにしてみましたw
    アドバイス、ありがとうございますw

  6. 6
    baiannmidareame やす  :

    >>やまねろんさん

    仰る通りですね。

    「自己正当化」ですか・・・安倍総理はともかく西田さんは我々と思いを共有してくれていると思っていたのですが、本当に残念です。

  7. 7
  8. 8
    やまねろん  :

    >>やすさん
    自己正当化については、次の書籍が面白いですよ。邦訳の題名が直球です!
    『なぜあの人はあやまちを認めないのか』(著:キャロル・ダブリス、エリオット・アロンソ  訳:戸根 由紀恵)

    著者はアメリカの研究者で、著者が実際に〝世界終末論〟を唱えている新興宗教に入ってみた話も書いてあります。教祖様が予言を外した際、信者達はどのように振る舞うのか……。まあ、アベ信者の反応を眺めていれば想像が付くと思いますけれど。

  9. 9
    baiannmidareame やす  :

    >>やまねろんさん

    ありがとうございます。購入して読んでみます!

    >教祖様が予言を外した際、信者達はどのように振る舞うのか……。

    傍から見ると、笑っちゃうんでしょうけど、本人達はギャグには出来ないでしょうからね(笑)