はじめに

はじめに ケインズは、説得論集で、インフレは金利生活者に損失を与え、デフレは労働者に損失を与えると言っています。ただし、そこでは、金利生活者が損失を受けるよりも、労働者が損失を受けるほうが悪いと言いながらも、あえて、どちらが悪いという検討については、インフレもデフレも避けるべきだとするほうが意見を一致させやすいだろうと慎重な言い方をしています。富裕層の政治的圧力があったからです。もちろん、良いデフレなどというものはありませんが、インフレには、物価と賃金の上昇が同時に起きる良いインフレと、物価の上昇に賃金の上昇が追いつかない悪いインフレがあって、労働者にとって、良いインフレは常にあったほうが良いのです。しかし、労働者にとって良いインフレであっても、利子生活者に損失を与えますから、このケインズの表現は、政治的そして経済学的な議論を、暗黒の力で葬り去られないための苦肉の妥協だったので...

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