マイナス金利が日本経済に及ぼす様々な影響

本日は、マイナス金利についての考察、第二弾となります。
今回は、マイナス金利発表後に現れて来た様々な動きを元に、マイナス金利が日本経済に与える影響について考えて見たいと思います。
まずは、こちらを御覧下さい。

『黒田マイナス金利、適用対象30兆円、民間銀行はどう動く、その影響は』
www.bloomberg.co.jp/news/123-O1UQF76KLVRE01.html

それにしても、日本のマスコミはダメですね。
マイナス金利の影響について、一番詳しく、かつ、分かりやすく纏めていたのが、これでした。

そして実際、この通りに動いていきます。
それでは、本日の時点では、どのような影響が出ているのか、纏めてみましょう。
まずは、個人への影響について。こちらを御覧下さい。

『預金利息引き下げ 国債利回り過去最低』
mainichi.jp/articles/20160202/k00/00m/020/077000c

元々低かった預金金利が、更に下がりました。
また、マイナス金利の影響を受けて、金融機関が一斉に国債購入に走ったため、国債の金利も、過去最低のレベルにまで下がりましたね。
しかし、それだけではありません。
続いては、こちらを御覧下さい。

『MMFの新規募集停止、メガバンクも預金利下げ』
www.yomiuri.co.jp/economy/20160205-OYT1T50100.html?from=tw

普通預金、定期預金は金利が一段と下がり、MMFは受付を停止しました。
つまり、もう、銀行にお金を預けて運用する時代は終わったと言えます。
あなたなら、運用はどうしますか?
アベノミクスに期待して、株ですか?
でも、中国経済の低迷で、株式市場も不安定になっていますね。
それなら国債ですか?
残念ながら、国債は、こうなりました。

『個人向け国債10年物「新型窓口販売方式」募集中止』
mainichi.jp/articles/20160203/k00/00e/020/120000c

国債も、個人には手の届かない高嶺の花になりました。
マイナス金利は、私達一般庶民に悪影響ばかりをもたらしていると言えます。
でも、影響を受けるのは、個人だけではありません。
こちらを御覧下さい。

『大企業だけ?三菱UFJ銀行が「口座手数料」の導入を検討と報じられ、注目が集まる』
irorio.jp/nagasawamaki/20160203/298808/

マイナス金利は、預金量の大きな金融機関ほど、大損する仕組みです。
従って、メガバンクは、とにかく一刻も早く預金量を減らしたい。
そのために一番手っ取り早いのは、預金金利をマイナス金利にすること。
しかし、そんなことをしてしまうと、世論の反発は食らうし、イメージは落ちる。
それに第一、取り付け騒ぎになって、銀行が倒産してしまうかもしれない。
だからまずは、大企業に絞って、「さっさと預金引き上げろやゴラァ!!」と威圧しているわけです。それだけでもだいぶ効果はありますし、中小企業や個人客も怯えて預金を引き上げてくれるかもしれません。そして、世論の反応を伺いつつ、受け入れられそうなら、中小企業や個人にも口座手数料を導入し、最終的には、預金へのマイナス金利を目指す。

また、このような動きもあります。

『地銀、ファンド投資拡大 追加緩和で国債運用難 外債などで利回り狙う』
blog.goo.ne.jp/kumasan-hattsan/e/f7c1a95d78180fe6f4595db2ded0c0f0

はい。マイナス金利政策は、日本経済に多大な迷惑を掛けただけではなく、ついに海外に流出しようとしています。企業への貸出が増えるどころか、日本経済にとってのマイナス面ばかりが目立つ、まさにマイナスな政策と言えるでしょう。

それでは、個人にも、企業にも、当の金融機関にとっても得をしないこんなマイナスな政策をして、一体誰が得をするのでしょうか。こんな政策で果たして得するような主体はあるのでしょうか。
実はあるんですね、一つだけ。それは、日本政府です。
こちらを御覧下さい。

『日本の財政を考える』
www.zaisei.mof.go.jp/num/

御覧の通り、日本の国家財政にとって、国債の占める割合は、大変大きなものです。
金利が下がるということは、国債の支払い金利も下がるということなので、政府の金利負担は軽くなります。それどころか、マイナス金利になれば、国債を発行すればするほど政府はお金を貰えるという、まさに財政危機を訴え続けている政府財務省にとっては、願ったり叶ったりの状況になるわけです。
では、本当にそんなに上手くいくのでしょうか。
こちらを御覧下さい。

『日銀の失敗と日本売り』
www.globaleye-world.com/2016/02/223.html

市場は常に冷酷です。
かつてイギリスとアジア諸国を売り浴びせて屈服させ、巨万の富を築いたソロスが、今は日中を狙っています。それに対して、中国は、ソロス個人を名指して警告を発しているほどです。
一方、日本は、政府がノンビリしているだけでなく、地方の金融機関から海外へとお金の流れを変えるなど、日本離れ・日本売りを始めています。
果たして、期せずして同期してしまった日中韓の金融危機は、一体どうなるのでしょうか。
ただ一つ確かなことは、日本で貸出が伸びないのは、不況で投資意欲がなくなっている借り手側の企業の問題であり、金融機関をいくら苛めても、どうにもならないのです。
日本は、政府が大規模な財政出動をすることによって、この状況を脱することが出来ます。
その分、まだ恵まれているのです。
早期に財政出動しない限り、また、いたずらに不況を長引かせ、国民を痛めつける年月を無用に延ばすことになるでしょう。