③日本の経済政策における職人的な勘

日本の経済政策における職人的な勘

冷戦時代は、資本主義国においても、政府は国内の労働者との妥協を迫られ、社会主義的な所得再分配政策を多く取り入れざるを得なくなります。特に、日本は社会主義的な政策を取り入れることに熱心であり、1989年のバブル期まで、世界で最も成功した社会主義とまで言われるほどでした。少なくとも、1990年までの日本は、資本主義体制にあって最も所得再分配政策が成功した国でした。そして、まさに、その日本において、経済成長と所得再分配は両立することが証明されていたのです。その結果、資本家と労働者との階級対立は、日本の数々の再分配政策で、ほとんど解決されていたと言って過言ではないと思われます。日本国民の気質として、労働および労働者に対して、深い尊敬の念を抱いて来た伝統も、このような厚い所得再分配政策が採用された背景にあるものと思われます。日本は池田勇人内閣(1960~19...

ご支援くださる方はクリック→