財政赤字は通貨発行である

最近まれに見る酷い記事を発見しました。以下にアドレス貼りますが、見ない方が良いです。わたしは読んで切れそうになりましたw。切れたい人は以下のリンクからどうぞw。

増税延期はむしろ日本経済を悪くする(ダイヤモンドオンライン2016.4.6)
http://diamond.jp/articles/-/89148

中身がスカスカで、比喩にもならないイメージ用語だけで経済状況を説明しているため、多少なりとも知識のある人が読むと「なんじゃこりゃ」間違いなしです。しかしこんなレベルでも一般の人が読むと騙されてしまうんでしょうね。そのくせ記事の副題がなんと「危機バネの活用と経済リテラシーの強化を」と来たもんだ。リテラシーも地に落ちたね。で、記事からいくつかの主張をコピペしてみると、

(以下、引用)
・財政赤字は借金である。一部に「資産があるから問題ない」と考え、問題視しない向きもある。しかし企業・個人の場合、借金が何年も続けてどんどん増えていく企業・個人はどうなのか、ということだ。たとえば銀行員であったら、追加貸出に対して不安に思うのではないか。まず、借金は返すべきなのである。

・海外では、このような日本病に対する金融緩和の強化を、モルヒネ政策とも呼んでいるようだ。モルヒネは打てば痛みが消えるが、もちろん悪いところは治さない。そのうえ時間が経つと中毒症状が出て、もっと欲しくなってくる。まともな努力ができなくなる。

・先進国である日本の経済は人口も減ってきて、かなりの産業が海外に流出し、空洞化しつつある。ある意味、このままでは老化していく経済なのである。以前のような、高度成長期に戻ることはないのだ。

・先日の「国際金融経済分析会合」において、スティグリッツ先生やクルーグマン先生などに講演をさせた舞台回しには驚いた(費用はいくらかかったのだろう)。

・逆にこの危機的な財政(借金)状況の中で、予定通り増税すれば、国民に危機感を抱いてもらうことができる。日本では「危機バネ」という言葉がある。危機感が気持ちを引き締め、新たな進歩をもたらすという意味だ。

・筆者は経済について考えるに当たり、人間が行うものであることから、基本的には「国の経済政策」も「企業の経営」も「人の生き方」も、ベースは“同じ考え方”であるべきと考えている。
(引用ここまで)

いやはや、おかしな部分をコピペすると全文をコピペすることになってしまうんですよ。この人は大学で教鞭を取っているらしいですから、恐ろしいですね。こんなイメージ論ではなくて、きちんと仕組みで説明するのが大学教授の仕事でしょう。ちなみに、この記事の末尾には読者アンケートがあって「2017年4月の消費税増税、どうすべきだと思う?」という設問です。結果は、30%が予定通り増税すべきに対して、64%が増税を延期すべき、でしたwww。

この記事の全文に突っ込むと疲れるので止めますw。一つだけ言いたいのは、「財政赤字は通貨発行である」という点です。資産があるとか無いとか関係ないです。金本位制の昔と違って、今は通貨は国債の発行によって行われるのであって、ゆえに財政赤字(国債)は通貨発行に他ならないということです。実際、国債を発行すればマネーストック(預金)は増加します。そのマネーストックが家計の預金900兆円、企業の預金250兆円になっているわけです。もし1200兆円の政府債務を返済すれば、家計と企業の預金は消滅します。将来のツケは消えますが、現在の資産も消滅します。バカバカしい話ですね。

預金と借金を相殺すれば通貨が消える。それが国債の返済だ。なぜ通貨を消そうとするのか?必要なのは通貨を消すことではない。最も重要なことは財を生産して国民に分配することだ。日本の生産力をフル回転させることだ。その生産力こそが介護職員や保育職員の所得を押し上げるための源泉となる。そのためにはおカネが必要だ。もし富裕層や大企業がカネを貯め込んで独占しているなら、我々は新たに通貨を発行して生産と分配を回すしかない。それが国債であろうと政府紙幣の発行であろうと、どちらでもかわまない。両者の違いは「返済を前提とする通貨発行か」「返済を必要としない通貨発行か」の違いだけだ。

ちなみに使い道ですが、国土強靭化と技術開発投資と給付金ということで、いかがでしょう。


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  • コテヤン@どうやら管理人
  • charleyace

「財政赤字は通貨発行である」のコメント一覧

  1. 1
    コテヤン@どうやら管理人 コテヤン@どうやら管理人  :

    こ、こんなのが経済博士…?!と思うほどリンク先の記事は酷いですねw
    一言一句、全てが酷いw
    これが大学教授とか…日本の知性はどうなっとるのだ?と突っ込みたくなります。

    のらねこまさんが教鞭とったほうが1万倍いいと思いますw

  2. 2
    noranekoma のらねこま  :

    >>コテヤン@どうやら管理人さん
    いやはや、本当に「日本の知性はどうなっとるのだ?」ですw。リテラシーだそうですよ。
    ちなみに私は人前に出るのが恐怖なので教鞭は無理です。しかし、この記事を読んで、厚顔無恥じゃないと教師は務まらないんだと、つくづく思いましたw。

  3. 3
    quent99 くえんと  :

    リンク先を覗きましたが、読んでて頭がくらくらする記事でした。
    苦笑いと同時に怒りがこみ上げ、竹中直人の「笑いながら怒る人」状態です。

    「一般人はこうやって騙すんだ」という詐欺グループの教育用内部文書だと捉えた方がしっくり来る感じですね。だいたい副題にある「危機バネ」はショックドクトリン、「経済リテラシー」は緊縮プロパガンダのことじゃないですか、やだー。

    >ベースは“同じ考え方”であるべき
    一番ひどいと感じたのはこのフレーズ。なんスか「べき」って。
    学問に「べき論」を持ち込んでる時点で学者失格ですよ、こんなの。

    腕の悪い医者をヤブ医者と言いますが、リンク先のセンセーは土手医者、もしくは紐医者ですね。
    前者は「藪にもなれない」後者は「引っ掛かると死ぬ」という意味だそうです。
    世の中、ヤブに加えて、土手、紐が多すぎます。

    >厚顔無恥
    傲岸無知という熟語を提唱したい気分です。

  4. 4
    コテヤン@どうやら管理人 コテヤン@どうやら管理人  :

    >>くえんとさん
    私、リンク先を見てて乾いた笑いになってましたw
    「ハハハハッハハハハハハハ…ハァ…ナンジャコリャ?」ですw

    >学問に「べき論」を持ち込んでる時点で学者失格ですよ、こんなの。

    きっとこの学者もどきは「俺の考え方に賛成、支持す”べき”」とか言いそうなw

  5. 5
    noranekoma のらねこま  :

    >>くえんとさん
    返信遅くなりました。いやあ、読まれたんですね。ホント笑いながら怒るしかないです。ご指摘の通り、詐欺グループの教育内部文書として貴重かも知れませんw。でも、おれおれ詐欺に引っかかるように騙される人は多いんでしょうね。恐ろしいですわ。

    確かに「べき」はヒドイですね。キリスト教の法王が「神の作った世界は地球を中心に回る「べき」だ」と言っているようなもの。今は法王もそんなこと言いません。経済はシステムですから、システムの目的から言えば、家計や企業や政府のシステムに違いがあっても何ら不思議はありません。むしろ相補性(欠点を補いあう)を持たせるために、それぞれ違うべきだと言えます。