①貨幣数量説からの離脱

①貨幣数量説からの離脱 金本位制を廃止する前は、市場からお金を集めなければ支出が出来ないということでは、民間企業のみならず政府もまた同じでした。民間企業であろうと、政府であろうと、むやみに貨幣を印刷すれば本物の貨幣である金(gold)と交換出来なくなり、デフォルトしてしまうからです。金本位制下において、市場からお金を集める方法は税金です。ところが、富裕層に対する課税については、富裕層の抵抗が激しく、なかなか課税がうまく行きませんでしたから、政府はしばしば財政危機に陥りました。そこで、業を煮やしたケインズは、金本位制を廃止し、政府が自由に貨幣発行を行い、政府支出を自由に行えるようにしようとしたのです。そうすれば、富裕層への課税が困難でも、貨幣を印刷することによって低所得者や貧困層への所得再分配を目的とする政府支出が行えるようになります。ケインズにとって、金本位制からの離脱は、富裕層...

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