金融界の求める追加緩和

追加緩和というと、量的緩和のこと。

それすなわち、マネタリーベース(MB)を増やすこと。ちなみにアメリカの金融緩和は、Gokaiの勘違いで無ければ政府がMSも増やしている。

アメリカと違う日本の金融緩和では、MBさえ増やせば刺激になると日本のインタゲ論者は思っているかもしれないが、

金融界の者は誰一人としてその様には思っていないのではないか。

 

今、日銀がMBを増やす方法として採用しているのが、

既発行および新規発行国債の買い入れ8~12兆円/月だそうだ。ということは、年間120兆円ということになる。

https://www.boj.or.jp/announcements/release_2015/rel150930b.pdf

一方、2015の国債の市中消化額は152.6兆円であるから30兆円分の国債の保有権限は民間金融機関に譲っている計算になる。

そうでもしなければ民間金融機関の安定的収益源の選択肢が狭められたままであろうし、金融市場が死んでしまうというのは大げさだろうか。

 

MBを増やす方法として国債買い入れのほかにも。REITやETFの買い入れもある。REITは市場が小さすぎるので無視してもよいと思うがETFの買い入れは金融市場活性化に重大な意味を持つ。おそらくというかほぼ確実に、金融界が求める追加緩和とはこれのこと。国債の買い入れなどにはおそらく何の反応も示さないだろうが、REITの買い増し額の行方については強い関心があるに違いない。

日銀の政策決定会合はほぼ毎月1回行われていて、次の日程は10/30らしい。

http://www.boj.or.jp/mopo/mpmsche_minu/index.htm/

もしここで、日銀のETFの買い入れ額が現行の年間3兆円でなく、倍額の6兆円になれば、株価は2万5千円に向かって上昇することになると思う。

そしてそれによって時価評価マネーが増加し、名目GDPも上昇を始める。

そうなれば安倍首相のいう名目GDP600兆円も現実になるだろう。といってそのようになることが本当によいかどうかとはそれは別のこと。

ニュースにはなっていないが何しろ、アメリカの対外純負債はおそらく550兆円に達しようとしていて、場合によっては基軸通貨不安も起こりかねない状況にあるのではないか。

その状況の解消のためにはFRB金利は上げざるを得ないだろうし、日本の株価も上がったほうが都合はいい。

しかし殆んどの者は名目GDPという指標だけをみて判断するだけだから、その変化への理解にそれ以上を求めるのは無理というものなのだろう。

だがせめてまずは量的緩和というボールは、一種類だけではないということは知ってほしい。その上でアベノミクスを評価してほしいと思う。


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  • コテヤン@どうやら管理人

「金融界の求める追加緩和」のコメント一覧

  1. 1
    holyfirework 灯火  :

    これはそれこそ、株価を釣り上げる為だけの政策。実体経済との乖離が甚だしくなるし、株価が経済の指標になるなど、誰も信用しなくなる。更に、中国の第二次株価暴落を控えている状況でこれをやれば、日本株も暴落することは必定。資産インフレ効果が出る前に、最悪の結果が出る可能性が高いと思う。

  2. 2
    Gokai  :

    >>灯火さん
    >これはそれこそ、株価を釣り上げる為だけの政策。

    それが目的です。いま金融界は量的緩和という単語の意味としてのこのことへの関心です。
    国債買い入れだけによるMB増加策ではなんの反応もしないでしょう。

    >実体経済との乖離が甚だしくなるし、株価が経済の指標になるなど、誰も信用しなくなる。
    今でも株価と実態経済との乖離は激しいですよ。勿論、株価が経済の指標などと本音で思っている方はわずかでしょう。

  3. 3
    manwith6785  :

    ETFの年間買い入れ額を3兆円増やしたくらいで海外勢の売り越し圧力を止めれるんでしょうか?確か8月9月を合わしただけでも海外勢の売り越しは6兆円近くに達してると思うのですが。

    ただ、本気で日銀が株式市場に緩和マネーを全力で投じたとしたら、日本の金融経済はどんな感じになるんでしょうかね。多分株価は上昇を続けると思うのですが、国債と違って出口戦略を模索し出した時点で暴落が始まりそうですね。つまりこれ以上の日銀の株式市場介入は日銀の金融政策決定の自由を自ら縛ることになるではないのかなと。

  4. 4
    Gokai  :

    >>manwith6785さん
    >ETFの年間買い入れ額を3兆円増やしたくらいで海外勢の売り越し圧力を止めれるんでしょうか?確か8月9月を合わしただけでも海外勢の売り越しは6兆円近くに達してると思うのですが。

    6兆円を売ったということは、その6兆円を買った者がいるのですが、その関係に3兆円の追加買いが入ればどのような関係になるかを想像してみてください。
    株価は下落せずに上がったかもしれませんね。
    金融界が注目するのはその点ですが、国債を買う行為を日銀がしても政府への上納金が増える他には何の意味も無いのですね

    ところで「出口」とは、日銀の金利政策を元に戻すという意味ですか?